☆循環器よもやま話☆
1.AED(自動体外式除細動器)の話
最近、空港や会議場など人が多く集まる場所に、AEDと書かれた機械が設置されているのにお気づきですか?突然の心臓病(心室細動、一部心室頻拍など)で心臓が停止に近い状態になった場合に、外部から電気ショックを与え心拍を再開させる装置です。以前は医師・看護
師・救急救命士にしか使用が認められていませんでしたが、2004年7月より法律が改正され一般市民にも認められるようになりました。これにより救急車が到着するまでの一次救命処置が素早く出来るようになりました。
愛・地球博にも設置されたAED 背景はアフリカ館(2005.8.27撮影)
2.エコノミークラス症候群 (旅行者血栓症)
飛行機の座席のような狭いところで長時間同じ姿勢を取ることにより、足の静脈に血栓ができ、飛行機の着陸後座席から立ち上がった途端に血栓が肺に達して肺塞栓(肺の血管が血栓でつまる)を起こすこと。重症の場合、呼吸困難やショックをおこし死亡することもあります。発症した患者さんの平均搭乗時間は11.6時間という報告もあります。予防は1時間に500cc程度の水分補給と定期的な足のマッサージまたは機内で少し歩くことです。
また同様の理由で、手術後の安静期間に足の静脈に血栓が出来て、最初の歩行で突然この肺塞栓(エコノミークラス症候群と同じ状態)を起こして重大な手術後の合併症となることがあります。最近では手術の同意書にも書かれています。手術前に足の静脈に血栓があることがあらかじめ判っている場合、からだの中心の静脈に金属製のフィルターを植え込んで予防することもできます。
当院では兵庫県との協定により、通院患者さんに限らず発熱患者さんに対応しております。詳しくは下記リンクからご覧ください。またオンライン資格確認など医療DX推進体制をしいています。